社長が思う理想の社長像は1位「強」17.0%、2位「頼」15.0%、3位「信」14.0%となりました。“強い”社長を理想とする方が多いようです。
一方、社員が思う理想の社長像は1位「頼」26.2%、2位「信」19.4%、3位「優」「熱」8.7%という結果になりました。
4人に1人の割合で、“頼れる”社長を理想と考えていることがわかりました。
また社員は3位に「優」が入っており、社長が理想とする“強さ”よりも、“優しさ”のある社長を社員は望んでいることもわかります。

社長ご自身が社長としての自分を表す漢字に挙げたのは、1位「優」17.0%、2位「信」13.0%、3位「強」「独」「守」が同率で9.0%となりました。
社長が思う理想の社長像とは異なるランキングとなっているほか、ランク外ですが「弱」の字を回答する方もおり、実際は思い描くようにはできていないという方が多いのかもしれません。
社員が思う自社の社長を表す漢字は、1位「独」15.1%、2位「優」10.2%、3位「謎」8.3%となりました。1位の「独」は“独創”、“独裁”、“孤独”などの理由でしょうか。
3位は「謎」と社長について内心よくわからないと思っている社員も多いようです。ランク外では「変」「父」などがありました。

「優しすぎる社長」と「厳しすぎる社長」、「自ら遅くまで仕事をする社長」と「定時になったらすぐ帰る社長」について、どちらが「いい社長」だと思うかを、社長と一般社員にお聞きしました。
その結果、【優しすぎる社長 vs. 厳しすぎる社長】については、社長は「厳しすぎる社長」53.0%が過半数、社員は「優しすぎる社長」57.0%が過半数となりました。
社長は「優しすぎず厳しさが必要」、社員は「厳しすぎる社長よりは優しすぎる方が良い」と考える方が多く、社長と社員の意識の差が明らかとなりました。
また【自ら遅くまで仕事をする社長 vs. 定時になったらすぐ帰る社長】では、社長が「自ら遅くまで仕事をする社長」が51.0%で僅差ながら多数派となったのに対し、社員は「定時になったらすぐ帰る社長」がいい社長だと考える方が57.4%と過半数を超え、ここでも社長と社員の間にギャップがあることがわかりました。
社員は、自ら遅くまで働かずとも社員に仕事を任せて自分は帰宅できる、マネジメント力の高い社長がいい社長だと考えているのでしょうか。
あるいは社長が残っていると自分も帰れないため早く帰る社長がいいと考える方もいるのかもしれません。

社長としての魅力や能力に関わると考えられる30項目を挙げ、社長はご自身について、社員の方は自社の社長について、それぞれ10点満点で採点していただきました。
その結果、社長が思うご自身の平均点は6.40点、合計点は191.99点でした。
しかし、社員が思う社長の平均点は5.53点、合計点は165.87点と、その点数には大きな開きがあり、社長が思うよりも社員の評価は厳しいということが判明しました。
社長と社員の評点に1点以上の差があった項目は「社員からの愛され力」「社員を愛する心」「ユーモア」「サービス精神」「包容力」「謙虚さ」「気づかい力」「直感力」「信念」となっています。
また、社長自身の平均点の高い項目は「忍耐力」6.92点、「継続力」6.91点に対し、社員による平均点の高い項目は「知力」6.50点、「運」6.28点となり、評価するポイントも異なっていることがわかりました。

社長の行動や言動で、意味がわからなかったことや理解できなかったことをお聞きすると、おとぼけな発言や、深い意味があるようなないような行動などの回答が集まりました。
社長が社員に対して、いいことや面白いことを言ったつもりでも、社員はポカンとしてしまう、といったことが起きているようです。
社長が「いつかこの言葉の意味がわかる」と思っていても、社員には永遠に伝わらない、ということもあるかもしれません。

一般社員の方にこれまでにお勤め先の社長から言われた、忘れられない言葉や印象的だった言葉をお聞きすると、仕事への取り組み方を教えてくれた言葉や、社長が社員のことを想ってくれていると感じた言葉が多く挙げられました。
社長にかけられた言葉によって、気づきがあったり、感動したりしたことが記憶に残っているようです。
社長から言われた大切な言葉を胸に刻み、日々仕事に向かっている社員の方も多くいるのではないでしょうか。

社長に、大変だったが会社や社員のために頑張ったエピソードをお聞きすると、過去にトラブルに遭った時や業績が思わしくない時に苦労して乗り切った経験が挙げられました。
そのなかでも、やはり資金に関する内容が多く、厳しい状況の中で懸命に駆け回り力を尽くしたことがうかがえる回答が集まりました。
社員の生活を守るために身を削って働き、会社を存続させてきたのでしょう。
汗と涙を流したからこそ、社長は社長なのだということがわかる結果となりました。

そんな社長のことを社員はどのように思っているのでしょうか。
お勤めの会社の社長のことを好きかの問いに対し「好き」13.8%、「どちらかといえば好き」40.2%を合わせて、54.0%と半数以上が「好き」と回答しました。
時に理解できなかったり、時に振り回されるようなことがあっても、社長のことは「好き」だと感じている社員が多いことがわかりました。

社長への社員からのメッセージには、ここを直してほしいという要望や経営方針に関する厳しい声もありつつも、社長への感謝や気遣いがあふれる内容が多く寄せられました。
社長と一緒に会社をもっとよくしたいという社員の気持ちは、社長のみなさんには頼もしく、うれしい言葉なのではないでしょうか。

社長からの社員へのメッセージには、この会社での仕事を通じて生活や人生を豊かにしてほしいという願いや、日頃の感謝の気持ちが寄せられました。
社長の熱いメッセージが社員に届くといいですね。