日本古来の「飲みニケーション」が崩壊!?
一般社員の75%が「上司と飲みに行きたくない」
コミュニケーションツールとしての「おやつ」に期待が高まる
REPORT
オリジナルのお菓子の活用を軸に、企業の組織改革やトータルブランディングを手掛ける
株式会社ESSPRIDE(本社:東京都渋谷区、代表取締役グループCEO :西川世一)は、企業のトータルブランディングの必要性を改めて考えるべく、ブランディングに必要なマーケティング情報の収集から人と企業の新たな可能性を探求することを目的として、ブランディングに関する調査活動を行なっております。
仕事中に疲れたり煮詰まったりした時におやつを食べてリフレッシュできたり、集中力が高まったりした経験は誰にでもあるのではないでしょうか。また仕事が忙しい時に、上司から声掛けとともに差し入れをもらって、その気遣いを励みに頑張れたという方もいるかもしれません。
このように「おやつ」は仕事の能率アップや社員間のコミュニケーションを円滑にする役割を果たしています。「おやつ」を上手に効果的に活用すれば、部下のマネジメントに悩む上司のみなさんのお助けツールとなる可能性を秘めているのではないでしょうか。
今回は「社内コミュニケーションにおけるおやつの効果」をテーマに、20~50代の会社員を対象に調査を行ないました。
調査方法
調査の方法
インターネット調査(株式会社Shake hands by ESSPRIDE調べ)
調査対象者
全国の20~59歳の、職場でおやつを食べられる環境にある会社員
中間管理職の男女各150名、一般社員の男女各150名の計600名
調査実施日
2015年9月7日(月)~2015年9月9日(水)
職場で就業時間中にお菓子や軽食などのおやつを食べることができるかの問いの対する回答は「できる」72.6%、「できない」17.1%、「どちらともいえない」10.3%となりました。
約7割の企業では仕事中におやつを食べることが認められているようです。
調査結果
就業時間中におやつを食べることが「できない」理由として最も回答が多かったのは「就業規則で禁止されているから」で約半数の47.7%が回答しました。次いで「周囲におやつを食べる人がおらず食べにくいから」34.9%となり、禁止されてはいないものの、ほかの社員がおやつを食べないので自分だけ食べにくい、という方が多いようです。「その他」では「食べる暇がない」、「接客業なので」といった回答がありました。
調査結果
就業時間中におやつを食べることができない方に仕事や会社に対する不満をお聞きしたところ、1位は「ストレスがたまる」39.8%、2位は同率で「リフレッシュする時間がない」、「休憩がとりにくい」23.2%となりました。仕事中におやつを食べられない職場では、息抜きをしにくいことが社員の不満となっているようです。
調査結果
仕事中におやつを食べることがあるかをお聞きしました。【食べる】の割合は、男性が「毎日食べる」13.3%・「時々食べる」51.0%で計64.3%、女性が「毎日食べる」31.3%・「時々食べる」46.3%で計77.6%となりました。女性では8割近く、男性でも6割以上の方が仕事中におやつを食べることがあるということがわかりました。
回答 | 男性 (n=193) |
女性 (n=233) |
全体 (n=426) |
---|---|---|---|
気分転換のため | 60.6% | 57.9% | 59.2% |
お腹が空くため | 44.0% | 55.4% | 50.2% |
疲れをとるため | 38.9% | 53.6% | 46.9% |
脳に栄養を補給するため | 28.0% | 28.3% | 28.2% |
周囲の人からもらうため | 17.6% | 24.5% | 21.4% |
集中力を高めるため | 20.7% | 21.0% | 20.9% |
口さみしさをまぎらすため | 13.5% | 18.5% | 16.2% |
社内みんなでおやつを食べる習慣があるため | 6.2% | 11.2% | 8.9% |
その他 | 0.0% | 1.7% | 0.9% |
特に理由はない | 2.1% | 0.4% | 1.2% |
調査結果
Q1で仕事中におやつを「毎日食べる」「時々食べる」と回答した方に、おやつを食べる理由をお聞きすると、全体で回答割合の多い順に「気分転換のため」59.2%、「お腹が空くため」50.2%、「疲れをとるため」46.9%となりました。男性に比べ女性の方が多くの項目で回答していることがわかりますが「気分転換のため」では男性60.6%、女性57.9%と回答割合で男性が女性をわずかに上回る結果となりました。仕事中におやつを食べる習慣のある方は、合間に食べるおやつを仕事の活力としている様子がうかがえます。
回答 | 男性 (n=150) |
女性 (n=150) |
全体 (n=300) |
---|---|---|---|
上司と部下の板ばさみ | 18.7% | 24.7% | 21.7% |
自分がマネジメントに向いていない気がする | 17.3% | 16.0% | 16.7% |
部下のモチベーションを上げられない | 18.0% | 14.7% | 16.3% |
同性の社員とのコミュニケーションの取り方 | 12.0% | 19.3% | 15.7% |
部下の考えている事がわからない | 16.7% | 13.3% | 15.0% |
異性の社員とのコミュニケーションの取り方 | 13.3% | 13.3% | 13.3% |
自分の部署やチームの業績が上がらない | 10.0% | 10.7% | 10.3% |
マネジメントに精一杯で自分自身の やりたい仕事ができない |
9.3% | 11.3% | 10.3% |
部下の指導方法がわからない | 9.3% | 11.3% | 10.3% |
部下が指示に従わない | 10.0% | 8.7% | 9.3% |
その他 | 0.7% | 2.7% | 1.7% |
悩んでいることはない | 30.7% | 28.0% | 29.3% |
調査結果
中間管理職に就いている方に、部下のマネジメントに関するお悩みをお聞きしました。全体では「上司と部下の板ばさみ」21.7%、「自分がマネジメントに向いていない気がする」16.7%、「部下のモチべ―ションを上げられない」16.3%の回答が多くなりました。「上司と部下の板ばさみ」は女性の24.7%が回答しており、男性に比べて回答割合が多くなりました。 また女性管理職の方は「同性の社員とのコミュニケーションの取り方」19.3%も男性管理職の12.0%よりも多くなっています。女性管理職の方はマネジメントにおいて人間関係やコミュニケーションのとり方で悩む方が多いのでしょうか。
調査結果
中間管理職(上司)と一般社員(部下)の方に、部下(上司)とコミュニケーションが取れていると思うかお聞きしました。 「コミュニケーションがとれている」の回答割合は「中間管理職(上司)は「十分とれている」9.7%・「まあとれている」64.3%を合わせて74.0%、一般社員(部下)は「十分とれている」9.7%・「まあとれている」59.3%を合わせて69.0%となり、上司に比べて部下の方が「コミュニケーションがとれている」と回答した方の割合が低い結果となりました。
調査結果
仕事帰りにお酒を飲みながら語り合う「飲みニケーション」についてお聞きしました。仕事帰りに部下(上司)とお酒を飲みに行きたいと思うかの問いに対して「行きたいと思う」の回答割合は、上司は49.0%、部下は25.0%となりました。上司の約半数が部下とお酒を飲みに行きたいと思っているのに対し、部下の7割以上は上司とお酒を飲みに行きたくないと思っていることが判明しました。
飲みに行きたいと思う理由(上司)
36歳女性
会社では話せない本音で話しをしてみたい。
48歳男性
プライベートを共にすることによる一体感。
47歳男性
ねぎらってやりたい。
41歳女性
気晴らしを兼ねて。
飲みに行きたいと思う理由(部下)
30歳女性
仕事での付き合いしかないのは、寂しい気がするので。
46歳男性
勉強になることが多いから。
32歳女性
奢りなら時々行ってもいいと思う。
39歳男性
愚痴を聞いて欲しい。
飲みに行きたいと思わない理由(上司)
35歳女性
ストレスを逆にお互いに溜めそう。
43歳男性
小遣いが少ないから。
59歳男性
自分が支払わないといけないので。
38歳女性
誘っても来ない。
飲みに行きたいと思わない理由(部下)
47歳男性
面倒くさい。
34歳女性
小さい子供がいるので。
40歳女性
仕事とプライベートは分けたい。勤務時間外に仕事の話をしたくない。
31歳男性
仕事の説教とかになりそうだから。
調査結果
飲みに行きたいと思う理由は、社内では話せない会話や時間を共有することに意義を感じている意見、飲みに行きたいと思わない理由は、プライベートの時間は自分のために使いたいという意見や、上司からは金銭的な理由も挙げられました。
調査結果
上司(部下)とのコミュニケーションとして、お菓子をあげたりもらったりすることに対しどのように感じるかお聞きすると、「良いと思う」の回答割合が上司は82.7%、部下は72.3%となりました。上司・部下ともにコミュニケーションツールとしてお菓子を使うことに、好意的な方が多いようです。
良いと思う理由(上司)
40代男性
非常に簡単で身近なツールだと思う。
35歳女性
お礼や激励にもなるから良いと思う。
43歳男性
女性とのコミュニケーションにいい。
44歳女性
自分の気に入ったものを共有するのは楽しい。
良いと思う理由(部下)
23歳男性
お菓子について話題が生まれるから。
48歳女性
甘い物はなごむ。
33歳男性
距離が縮む!ちょっとした会話ができる。
23歳女性
疲れているのを労ってくれている、部下をちゃんと見てくれている感じがする。
良いと思わない理由(上司)
59歳男性
仕事で示したほうが良い。
39歳女性
物で機嫌を取るようなやり方は極力避けた方が良いと思うから。
40歳女性
アレルギーや好き嫌いがあるから。もらったのにお返しがないから。
48歳男性
お菓子を食べない人もいるから。
良いと思わない理由(部下)
39歳男性
モノではなく気持ちで接してほしいから。
34歳男性
下心が見え見え。
28歳女性
ものでつられている感じがするから。
37歳女性
無駄な気は使わないでもいいとも思う。
調査結果
お菓子をコミュニケーションに活用することが良いと思う方からは、気軽、ちょっとした心遣いがうれしい、会話のきっかけになるといった理由が挙げられました。良いと思わない方は、モノでつるような気がする、お菓子を食べない人もいることを理由に挙げています。
39歳女性
すごく疲れているときにそっと机の上にお菓子の差し入れがあって、その心遣いが嬉しかった。
45歳女性
疲れた時に、チョコレートを食べたらとても集中力がつき、効率的に仕事をすすめる事ができた。
29歳男性
みんなおやつが好きなので勤務中にお菓子パーティーをしたことがある。
55歳男性
甘党のチームが出来た。
29歳女性
なぜかおやつを配り歩くのが流行り、その結果、チーム内が仲良くなった。
32歳女性
課のメンバーが誕生日の日はみんなでお金を出し合って、ケーキを食べる。
38歳男性
昔のお菓子で会話が弾んだ。
48歳女性
いただきものの「かりんとう」をみんなで食べていた時、常務が「かりんとうと言えばドラゴンボールを思い出す」と言い、部長が「私はクリリンが好きです」と答えて社内が和んだ空気に包まれました。
47歳男性
帰省した後にお菓子をもらうことが多い。そうすると「夏休みの間に故郷に帰省したんだな。」というように、部下の様子が解るので、こちらとしては安心したことがある。
43歳男性
会議で結論が出ない案件があったが、休憩中にお菓子を食べながら談笑をしていた話しがヒントになり結論に一歩近づいたことがあった。
調査結果
会社や仕事での「おやつ」に関するエピソードには、おやつを通じて職場のメンバーが仲良くなった、緊張した職場の空気が和んだ、会議で意見が出やすくなった、帰省や旅行のお土産のお菓子から会話が盛り上がった、といった回答が多くありました。
おやつはオフィスでの会話を弾ませ、場の空気を和らげる効果があったり、職場の人の意外な一面が見られるきっかけになったりと、コミュニケーションの架け橋の役割を果たしているようです。
仕事でお世話になった人へお礼や感謝の気持ちを伝えたり、いつも頑張っている部下に「見ているよ」というメッセージを込めて、そっとお菓子を渡してみてはいかがでしょうか。